派遣社員の給料交渉のコツーー交渉を有利に進めるタイミングやポイントとは？

派遣社員は派遣元となる派遣会社と雇用契約を結びますが、実際の勤務は派遣先の企業で行います。そのため、雇用関係にある派遣会社に直接的に仕事を評価してもらえる機会が限られています。そんな中で給料交渉はしにくい・・・と考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、交渉のやり方によっては給料が上がることもあります。

給料交渉を行う場合に交渉相手となるのは、派遣元となっている派遣会社です。実際に給料をもらっている雇用元に交渉しましょう。おそらく窓口となって連絡を取っている営業担当者がいると思うので、その方に話しましょう。
派遣先の上司に直接交渉は避けたほうが良いです。雇用元ではないため給料についての詳細を把握していない可能性が高いです。

給料交渉をするタイミングは「契約更新時」「資格取得などのスキルアップをした時」「役職に就いた時」がおすすめです。
派遣社員の給料は、求める仕事量と契約時のスキル、能力に基づいて決まります。スキルは取得している資格などによって測ることができ、能力は派遣先での評価が上がり求められる業務量が増えた場合などに評価としてみることができます。給与交渉はこれらの評価ポイントを派遣会社に認識してもらう必要があります。

また、派遣会社に評価をしてもらったとしてもすぐに給料が上がるとは限らず、内容を見直す時期でなければすぐには契約に反映されないこともあります。時給交渉にはタイミングも大切です。
特に契約更新の直前になってしまうと所属する派遣会社が派遣先企業と既に契約内容を固めてしまっていることもあるため、契約更新の1ヶ月前くらいまでに相談してみることをお勧めします。

派遣の給料交渉を行うとき場合、ただ給料を上げて欲しいと話すだけでなく自分自身がその要求するに値することをしっかりアピールする必要があります。そのために、まずは自分のアピールポイントはどこなのかを整理しましょう。自分自身が気づいていない実績や評価があることもあるので、派遣先の上司に評価を聞いてみるのも良いでしょう。

評価をされやすいアピールポイントとしては、「後輩の指導経験」、「新たな資格の取得」「契約外業務への対応」に加え、「普段の勤務状況」なども挙げられます。無断欠勤や遅刻がなく、周囲の上司・同僚との良好な関係もアピールになります。業務面だけでなく日ごろの勤務状況からも、派遣元と派遣先の双方にとって不可欠な存在と考えてもらえるようにアピールすると良いでしょう。

双方納得のいく交渉を行うために、アップを要求する金額を具体的に提示することが大切です。具体的な金額提示をすることで雇用元である派遣会社の担当者も答えを出しやすくなるためです。
金額提示を行うために、まずは情報収集をしましょう。同職種で同等の業務と比較をした結果、アップしないことやアップしても希望の額に達しないこともあります。あまり大きな額を提示すると、関係が悪化してしまい逆効果になってしまうこともありますので、まずはしっかりと賃金の相場などを調べてから具体的な話をしましょう。

交渉を成功させるコツは派遣会社の窓口（営業社員）との人間関係を円滑にすることです。
営業社員は派遣先の上司などからも情報を収集しています。業務の実績や勤務態度、派遣先の他社員との関係性なども知っています。まずは、その担当との人間関係構築を心がけましょう。あまり連絡をする機会は多くないかもしれませんが、定期的な報告はきちんと行う、メールや電話の連絡があった場合にはしっかりと対応するなど一つ一つの連絡を丁寧に行うことで、窓口担当からの信頼が高まり交渉しやすくなります。

時給アップをするためには、まずは自らが動く必要があります。派遣元の担当とのコミュニケーション、先の会社での関係性構築、業務で実績をつくる、資格取得、評価の確認・記録、他社の情報収集、タイミングを見て交渉・・・と長いフローになってしまいましたが、ある程度の勤務実績を作ったうえで契約更新のタイミングでまずはお話してみるのも良いでしょう。客観的な事実や成果物をつくったうえで交渉してみましょう。