公開日:2023/05/02 最終更新日:2023/05/02
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計や構築、運用などが仕事です。 社内インフラなどにも関わる仕事のため、現代の企業にとって不可欠な存在で非常に需要の高い職種ですが、実際のネットワークエンジニアの平均年収はいくらくらいなのでしょうか。 今回はネットワークエンジニアの平均年収と将来性について解説します。
ネットワークエンジニアとは、コンピュータや通信ネットワークの導入、運用、保守、管理、調整、更新等を行うエンジニアのことです。 近い言葉でインフラエンジニアという職種もありますが、インフラエンジニアはネットワークを含めインフラ全般に携わるのに対し、ネットワークエンジニアはネットワーク領域に特化しています。
・設計・構築 ネットワークの設計・構築を行います。顧客が何を目的にどのようなシステムを構築したいかをヒアリングし、それを元にネットワークの構成や使用機器、回線などを考えます。コストやバックアップルートも考えながら仕様を固め、設計書を作成します。それに基づいてネットワークの構築を行い、稼働のテストを行います。 ・運用・保守 ネットワークは導入を行えば、そこで終わりではありません。導入後は運用・保守を行います。ネットワーク機器の故障が発生した際には、障害がどこで起きているのかを特定し、復旧作業を行います。また、企業の人員状況などに合わせ新たに回線やルーターを増やす作業も行います。
ネットワークエンジニアの平均年収は、436万円です。 全国平均年収は403万円となっておりますので、平均より高水準の年収となっています。 (出典:転職サービスdoda https://doda.jp/guide/heikin/)
続いて、年代別の平均年収について解説します。 <ネットワークエンジニアの年代別平均年収> 20代 363万円 30代 504万円 40代 655万円 50代~ 716万円 <IT・通信業界全体の年代別平均年収> 20代 367万円 30代 495万円 40代 621万円 50代~ 694万円 (出典:転職サービスdoda https://doda.jp/guide/heikin/) 経験を積むことでの昇給や、役職がつくことによって手当がつくため、年代によって平均年収額に大きく差があります。 20代は経験が浅く、さらに入社したばかりの場合賞与が出ないこともあるので、平均金額が下がっていると考えられます。しかし、経験を積んでいくことで、リーダーなどの上に立つ立場にもチャレンジできる他、フリーランス等の違う働き方もできるようになります。40代以上になると、管理職として会社のネットワーク関係を統括する立場になることもあり、その場合平均金額を大きく上回る年収も想定されます。 また、20代の時点では、IT・通信業界全体の平均年収よりも金額が低いですが、30代・40代・50代になるとIT業界全体の平均年収より高い傾向にあります。スキルを積むことで高年収も期待できる職種であるといえます。
年代別の平均年収の説明をさせていただきましたが、勤務をし続けるだけで年収が上がっていくわけではありません。年収を上げるためには、ネットワークエンジニアとしてのスキルを磨き続けていく必要があります。年収を上げるためのポイントを解説します。
ネットワークエンジニアとして技術を高めていくことで、企業に貢献できることが増え年収アップが期待できます。ネットワークは新たな技術の開発が進んでおり、ネットワーク構成、ルーティング、ファイアウォール、セキュリティ、クラウド技術など、幅広い知見を持つ必要があります。常に最新技術に目を向け、業界のトレンドに合わせて新しい知識やスキルを習得しましょう。
コミュニケーション能力もネットワークエンジニアに必要なことの一つです。業務内容にもよりますが、社内ネットワークの場合は社内の他の技術チームと協力して仕事を進める必要があります。ネットワークの利用者が社外にもいる場合は、不具合が起きた場合の対処や要望のヒアリングを行うこともあります。コミュニケーション力を向上させることで、仕事の効率が高まり、企業での評価が高まる可能性があります。
実務経験を積むだけでなく、専門性を高めていくことも昇給に繋がります。特定の領域への知見を増やすだけでなく、プロジェクト全体の管理・マネジメント側としての専門性を高めることもできます。 また、将来的に海外で仕事をと考えている場合には英語も必要となってきます。
シスコシステムズ社の認定資格である「CCNA」を始めた資格の取得も昇給に繋がります。中にはこの資格を取得していることが、ネットワークエンジニアの求人への応募条件という会社もあります。ネットワークエンジニア未経験でも、このCCNAの資格を持っているとネットワークエンジニアとしての転職活動が有利になります。 このCCNAはネットワークの基礎力が証明される業界では信頼性の高い資格ですので、基本的な知識をすでに持ち合わせているということを証明することが出来ます。ただし、簡単な資格ではなく学習時間の目安として200時間は必要と言われています。(ネットワークについての知識がほとんどない場合それ以上を要する場合もあります。) また、同じシスコシステムズ社の資格には他のグレードもあります。アソシエイトと言われるCCNAの上に、プロフェッショナルCCNP、エキスパートCCIEがあります。最高位であるCCIEは試験言語が英語となっていて世界にも通じる資格です。そのため、この資格を取得することが出来ると、大きくプラスになるといえます。年収1,000万以上になることもしかし難易度はかなり高く、受験対象者も5年から7年の高度なネットワーク実務経験者とされており、合格率も10%前後と言われています。試験範囲も広く非常に難しい資格です。
年収を上げるには、今はできないことを新たに習得する必要があるため、転職が必要になる場合もあります。転職する場合も、必ずしも最初から給料が上がるとは限りませんが、他の企業に転職をすることで年収アップのチャンスがあるだけでなく、異なる業界や分野にチャレンジし、新たなキャリアパスも見出せます。時には転職も視野に入れることも必要です。
今後の状況としては、システムエンジニアやネットワークエンジニアといったIT系のエンジニアの需要が、将来的に安定して見込める分野と言われています。 特に、ネットワークエンジニアの需要は低下せず、需要が高まると考えられています。理由は3つあります。 (1)需要の増加 日々デジタル化が進んでいて、企業がITインフラを整備する必要性が高まっています。既に整備が進み飽和状態と思っている方も多いかもしれませんが、業界によってはまだまだデジタル化の余地がある業界もあります。 (2)クラウド技術やIoTなど新技術の普及 クラウド技術やIoTなどの普及・進展によりそれらの知識を持ったネットワークエンジニアが求められています。クラウド側のネットワークへ移行する企業も増え、5G、6G等の次世代通信方式も開発が進んでいます。それらの新たな技術への対応ができるエンジニアが求められています。 (3)自動化技術の進展 自動化技術やAIの進展により、一部の業務は自動化される可能性があります。しかし、ネットワークエンジニアは自動化技術を組み込む立場でもあるので、それに関する技術や知識を持つエンジニアが求められます。 これらの理由から、ネットワークエンジニアの需要は今後も高まると考えられています。しかし、新たな技術やトレンドに強い人材になることが求められます。
一部のネットなどでは、稀にネット上で「ネットワークエンジニアはやめとけ」といわれていることがあります。その理由の一つとして、先ほど挙げた「クラウド技術の普及」が挙げられます。以前は、社内に物理的なネットワーク機器やデータセンターがあり、ネットワークエンジニアはそれらの機器の物理的な設定や、トラブル時の問題点特定などをしていました。 しかし、クラウドサービスの展開により、それらのネットワーク機器は不要になりました。そのため、クラウド等の知識のない人材は確かに今後需要が下がる可能性はあります。ですが、クラウド上のネットワークの設定や、クラウドを意識したネットワーク設計はこれまで以上に必要になります。新技術へのアンテナを張り積極的に情報収集に努めることで、市場価値の高いネットワークエンジニアでいることが出来ます。
エンジニアとして働く上でお勧めしたい働き方として、「技術者派遣」という働き方があります。 技術者派遣は自分の希望やスキルに基づいたプロジェクトの紹介をしてもらえるため、キャリアプランを元に業務の内容を選ぶことも可能です。そのほか、「家族がいるから離れた地域にはいきたくない」など働き方の希望も加味したうえでプロジェクトを探してもらえます。自分でプロジェクトを探す手間が省けることもメリットの一つです。
私たちトライアローは、IT・通信・建設業に強い派遣会社です。ネットワークエンジニアの案件も全国で取り扱っておりますので、お仕事をお探しの方は是非お気軽にご相談ください。 スキルや条件のみならず、キャリアプランを共に考え、皆様のご希望や適正に合ったお仕事のご紹介を行っております。
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