公開日:2023/12/22 最終更新日:2023/12/22
IT事務は、電話やメールでの応対、書類の作成といった一般的な事務作業をはじめ、ITに関連したさまざまな業務まで幅広く担当します。IT事務と呼ばれるのは、エンジニアのサポート業務も含まれるためです。そういった理由から「ITサポート」または「ITサポート事務」という呼び名も存在します。IT事務と聞くと、ITに関する専門知識を求められると思う人もいるでしょう。ところが、そういうわけではありません。必須条件といえば、基本的なPCスキル程度です。 PCの基本的な操作さえできれば、未経験であっても始めることができます。特に、未経験者でもIT事務を積極的に採用しているのはITに力を入れている企業です。このような企業は受け入れ体制も万全で、研修なども充実していることが多いです。自分の努力次第では、実務レベルまでステップアップしていくことも可能でしょう。 一般事務と異なるのは、IT事務は「客先常駐型」が多い点です。「客先常駐型」とは雇用されている企業のオフィス内で働くのではなく、出向先の企業で勤務する働き方のことです。対して、雇用元企業内のオフィスで働く働き方は「インハウス型」と呼ばれます。インハウス型は求人が少なく、客先常駐型の求人が多い傾向があります。
IT事務の仕事内容はさまざまで、多岐にわたります。ただ、はじめから難しい業務を任されることはそうそうありません。書類の作成やデータ入力、それから議事録の作成などITとは関係の薄い内容から始まるケースがほとんどです。スキルが上がってくれば、次第にIT端末の初期設定やIT関連の資料作成といった仕事も行うようになります。さらにソフトウェアのインストール、システム開発やその運用に関連した問い合わせのサポートも業務の中に含まれてきます。 IT事務の代表的な仕事の一つにあげられるのが、社内のネットワーク設定です。ネットワーク設定というと、専門知識を要する難易度の高い仕事と感じる人もいるでしょう。その点は心配ありません。通常、こうした業務はマニュアル化されていることがほとんどです。作業はマニュアルをもとに進めていけばいいので、難易度は低いといえます。
IT事務の仕事は、IT業界でのキャリアアップを図れるうえに一般事務と比べて収入が良いといったメリットが期待できます。その一方で、実力を備えていないと評価されなかったりクレーム対応をしたりと、厳しい面があるのも確かです。そこで、IT事務として働くメリットと注意点について解説していきます。
IT事務として働くメリットの一つは「IT業界でのキャリアアップを目指せる」ことです。プログラマーやSEを目標に置く場合、未経験から始めるのは容易なことではありません。しかし、まずIT事務としてITに関わりながら実務経験を積んでいけば、その後の転職が有利になります。IT事務であれば未経験者でも採用されやすく、ITエンジニアに接する機会もたくさんあります。そのため、自分がエンジニアになったときにどういった仕事をするのかイメージしやすく、ITに関する基礎知識も身につけられるといえるでしょう。 IT事務は、一般事務よりも収入が良いのも大きなメリットといえます。その条件は未経験者でも同じで、一般事務よりもIT事務のほうが時給は数百円以上も高くなる傾向が見られます。そして、柔軟性の高い働き方ができるのも魅力であり、メリットの一つです。在宅勤務も可能ですし、服装を自由にしている求人もたくさん出ています。IT事務は、女性にとってもメリットのある仕事です。出産休暇や育児休暇が整ったIT企業が多いため、たとえキャリアを中断しても長期にわたって働けます。
注意しておきたいのは、IT業界は良くも悪くも実力主義な面を持っていることです。IT事務も例外ではありません。実力を重んじる傾向が強く、評価されることがなければ長期間働いても昇進や昇給ができないこともあります。先述したように、IT事務は客先企業に常駐して働くことが多い職種です。そのため、自社に勤務するのとは違い孤独を感じることもあるでしょう。 特に、未経験者だと一層孤独感に陥る可能性が出てきます。未経験者であっても、クライアント企業に単独で派遣されるケースも少なくありません。スキルがミスマッチだった場合、孤独感だけでなく仕事についていけない人もいます。または、スキルは十分なのに単調な仕事を任されることで苦痛になるケースもあります。IT事務の場合、どうしても業務マニュアルをもとに進める仕事がメインになりがちです。中には、それが物足りないと感じる人も出てくるでしょう。業務内容は企業によってさまざまで、クレーム対応やシフト勤務も発生します。IT事務になるには、まず自分がそういった仕事に向いているか事前に考えることが大切です。
IT事務として働きたいなら、まずPCの基本的なことはもちろん、IT全般に興味を持っていることが前提になってきます。そもそもPCが苦手という人には向いていません。PCやITが好きな人であれば仕事を習得するのも早いでしょう。忙しいときでもあまり苦痛になることなく働けます。 また、IT事務は、スキルアップしてくるとシステム開発や運用のサポートまで行う機会が増えてきます。その場合、解決策の検討や相手が理解しやすいような説明のスキルも必要です。IT事務になるには、こうした論理的思考ができるかどうかも一つの目安になるでしょう。IT業界は、他の業界より早く進化します。そのため、常に勉強したり新しい情報を吸収したりすることが求められます。IT事務の仕事は事務的な要素が強い職種です。とはいっても、IT業界の知見を深める必要があることに変わりはありません。その点については、一般のITエンジニアと同じです。IT事務は、情報収集や日々の勉強が苦になることなく時間も取れる人に向いています。
IT事務として働くために必要な資格は、特にありません。それでも、仕事をスムーズに進めていくうえで持っていたほうが良い資格はいくつかあります。例えば「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)」がその一つにあげられます。これは、Microsoft社が主催する検定試験です。マイクロソフトオフィスのExcel、Word、PowerPointは事務職では必須のツールで、資料作成にはこれらを使います。「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)」を取得していれば、十分に使いこなせるというアピールになるでしょう。 可能であれば「ITパスポート」も取得しておきたい資格の一つです。「ITパスポート」を持っていると、ITの基礎知識を有していることが証明できます。社内の情報システム部門はもちろん、顧客とも円滑なコミュニケーションが図れ、自分にとっても役立つ資格です。その他、表計算や文書作成のスキル証明になる「日商PC2級」も持っていると強みになります。ネットワークの入門資格といわれる「CCNA」も、取得しておけばIT事務の仕事で活躍してくれるでしょう。
IT事務は未経験からでも挑戦可能で、採用されればIT業界でのキャリアアップのスタートになります。ITに興味があり手に職をつけたいなら、IT事務の仕事を探すのも一つの手段です。トライアローは、IT・通信・建設に強い派遣会社です。IT事務の給仕も取り扱っておりますので、IT事務のお仕事に興味が出た方は是非お気軽にお問い合わせください。 また、まだ「IT業界に興味がある程度」という方からのご応募ももちろん歓迎です。トライアローでは、最初の面談の際に今後のキャリア設計や将来像などもお伺いしております。これから決めていきたいという方も、一緒に考えていきましょう。
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