公開日:2023/11/29 最終更新日:2023/11/29
結論から申し上げますと、CADは独学でも習得可能です。 専門知識が多く必要となることから、以前はスクールに通って技術を身につけることが主流でしたが、動画サイトなどの充実により情報が充実し、以前より独学で知識を身につけやすくなりました。 実際に独学で勉強をしたうえで転職活動を行う人も多いです。入社後に講習を受けることを希望し、事前の勉強なく転職活動を行うケースもありますが、基礎的な知識・スキルを身につけた上で転職活動をした方が転職市場では圧倒的に有利になります。これからCADオペレーターを目指そうと考えている場合は、基礎的な知識だけでも勉強しておくと良いでしょう。
1日あたりの勉強時間や、どこまでのスキル・知識を身につけたいかによって変わりますが、3ヶ月程度あれば一通りの作図ができるようになることが多いです。就職・転職活動時期に目標がある場合は、3ヶ月程度前から勉強ができると良いでしょう。
CADを独学で勉強するにあたり学習が必要な内容は、CADの操作方法、CAD特有の単語や知識、CADを用いた作図方法です。また、もし既に目指す業界が決まっている場合には、その業界の知識も身につけられるとベストです。
まずは学習方法について紹介します。どのCADソフトを使用するかによっても異なりますが、大きく分けて3種類あります。
まず1つ目は参考書を活用する方法です。 CADに関する参考書は書店やネット通販でも多く取り扱われていて、CADソフトや業界別に様々な種類が販売されています。参考書は1冊で作図をするために必要な知識が網羅されているものが多く、操作手順も1つずつ丁寧に説明されていることがほとんどで、初心者でも挑戦しやすい方法の一つです。
2つ目は動画サイトを活用する方法です。現在は動画の種類が充実していて、CADに関する基礎知識や各CADソフトの操作方法なども動画で学ぶことができます。無料で見ることができる動画も多く、無料動画を活用した場合は比較的安価に学習ができます。CADオペレーターとして活躍している人の中にも、分からないことがあれば動画サイトで検索し解決しているという人も多いです。 動画の場合、一つの動画でCADに関する知識すべてを完結させることは難しいため、勉強していく順番を決めなければなりません。まずは、初心者向けと書いてある動画からスタートすると良いでしょう。
3つ目は実際に手を動かしてひたすら作図を行い、覚えていく方法です。WEB上には無料で活用できるCADの練習図面がたくさんあります。それらの図面のトレース(模写)をひたすら行い、手を慣らしていくのも良いでしょう。ただ真似するだけではスキルにならないこともあるため、トレースが完成したら手順の振り返りを必ず行います。 また、汎用的な機能を兼ね備えたソフトや市場シェア率が高いソフトは練習用の図面が多く出回っていますが、専門特化しているソフトなどは比較的練習用図面の種類が少ないケースがあります。注意しましょう。
実際にCADの勉強をするときに必要なものを整理します。
パソコンはCADソフトを使用するうえで欠かせません。 ノートパソコンでもデスクトップパソコンでも問題ありませんが、CADソフトにより推奨しているPCのスペックがあるので、どのCADソフトの勉強をするか決まっている場合には、推奨スペックを確認したうえで用意しましょう。
どのソフトを使うか決まっていない場合は、最初は無料でダウンロードできるフリーソフトから始めると良いでしょう。 お勧めのフリーソフトを2つ紹介いたします。
無料でありながら、操作性や機能の高さから導入している企業も多いソフトです。業界問わず使えるような機能を兼ね備えたCADソフトで、目指す業界に関わらずお勧めです。特に建築業界で使われていることが多いため、建築業界のCADオペレーターを目指している方はこちらから始めると良いでしょう。
3DCADの勉強をしたい方にはこちらがおすすめです。3次元の図面を作成するときに非常に使いやすいソフトで、複雑な形も簡単に作れることが特徴です。商業目的での使用にはライセンス料がかかりますが、学生や個人は無料で使用できます。個人で3DCADの勉強をしたいという方には良いでしょう。
作成した図面の確認に必要なのがプリンターです。CADオペレーターの実務では、作図が終わると必ずプリントアウトして図面に間違いが無いかを確認します。PCで確認するとミスが無いように見えても、プリントアウトするとミスが見つかることもあります。練習の時から作図したものをプリントアウトして確認するということをやっておくと良いでしょう。 プリンターについては設計の現場ではA3用紙を使うことが多いためA3サイズを印刷できると望ましいです。しかし、家に元々あるプリンターがA4サイズという場合は、A4でも代用できるケースも多いので、最初から買い替える必要はなく、将来的に必要となったら購入を検討する形で問題ございません。
練習用の図面も欠かせないものの一つです。 先ほどお勧めの勉強方法の一つとして、ひたすら手を動かすと記載しましたが、その方法の場合でも、別の方法で勉強を進める場合でも、独学で勉強していくためには練習図面を用意し実際に練習を重ねることが大切です。WEB上に無料の図面がたくさんありますので探しておきましょう。
用意すべきものの他に、勉強前から理解をしておくと良い知識もあります。 参考書などの種類によっては、各単語の説明から始まるパターンもありますが、元々学んでおくとスムーズでしょう。CADソフトを販売している各社が、そのCADソフトに準じたCAD用語解説ページをウェブ上で公開している場合もあります。事前に目を通しておきましょう。ここでは、その一部を紹介します。
まずは基本操作をマスターします。CADソフトにより操作方法が異なりますので、実際にCADソフトを触って、どこを押すとどのようなことができるのか試してみましょう。やみくもに押すのではなく、動画や教材を見て確認していくとスムーズです。ソフトにはヘルプ機能もありますのでうまく活用しましょう。
基本の操作について理解をしたら、次は作図をしてみましょう。最初は、用意しておいた練習図面の見た目を真似することから始めます。見た目を真似して作図をし、見比べるというのを繰り返すと良いです。見た目が違えばどこかでミスをしているということになるので見た目が全く同じになるまで修正をします。
作図を学び、なんとなく操作について理解できれば終わりではありません。実務で活かせるくらいのCADスキルを身につけるには、たくさんの量をこなす必要があります。たくさんの練習図面をひたすらこなしていく練習をしましょう。こちらも全く同じ図面になるまで見比べて修正をします。 もし用意した図面が難しく感じれば、一度練習図面をシンプルなものに変えても良いです。どんな図面でもとにかく描いていくことで経験が増えます。慣れてきたら再び難しく感じた図面に挑戦してみましょう。
練習用図面の作成をスムーズに行うことができるようになれば、基本的な作図操作はできるようになっていると思います。ここからは実践的な作図の練習に移ります。 具体的には、用紙や尺度、レイヤーの設定から行い、実際に現場で使用できるほどの図面の作成です。もちろん、図面を作成した後は印刷して確認を行います。 ここまでくれば、実務でも活かせるほどのCADのスキルレベルとなります。
CADスキルを独学で身につけた後は、元々の自分の目標のためにそのスキルを活かしましょう。
CADにはCADスキルの証明をできる資格もあります。自分が勉強した証に、スキルの証明として取得するのも良いでしょう。資格を取得することで就職活動の際に有利になることも多いです。お勧めの資格を紹介します。
一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する、CADの資格の中で最も知名度が高い資格です。2次元 CAD利用技術者試験と3次元 CAD利用技術者試験の2分類に分かれていて、2DCADと3DCADどちらを勉強している方でも受けることができます。また、試験も基礎、2級、1級などとレベルがありますので、初心者にもおすすめの資格と言えます。
一般社団法人 全国建築CAD連盟が認定する、建築業界におけるCADのスキルを証明できる資格です。試験内容は建築図面を正しくトレース、作成できるかの実技試験です。この資格も4級~准1級まで段階が用意されており、初心者からも目指しやすい資格といえます。
AutoCADというCADソフトを開発・販売しているアメリカの企業、オートデスク社が主催する認定資格です。AutoCADは企業でも非常に使用率の高いソフトウェアであり、そのAutoCADのスキルを証明できる資格ですので、AutoCADを使用して勉強をした場合にはお勧めの資格です。
資格についてもっと知りたい方はこちら▶▶
独学でCADの勉強を行った理由として、CADのスキルを活かした仕事に就きたいと考えている方が多いと思います。その場合は実践的な作図ができるようになってきましたら、就職・転職活動をすると良いでしょう。 就職活動を行うためには、普段履歴書や職務経歴書を用意すると思いますが、実務経験がない場合は、ポートフォリオも用意すると良いでしょう。ポートフォリオというのは、作成した図面をまとめた資料のことです。面接官はあなたがどのくらいCADのスキルを有しているか分かりません。CADオペレーターとしての経験があれば、経験年数や業界からどのようなスキルを持っているかが想像できますが、全くの未経験の場合は想像ができません。その実力を示すためにポートフォリオを作成し一緒に提出することをお勧めします。同様にスキルの証明として、資格を取得するのも良いでしょう。
CADのスキルは独学でも習得することができます。特に、最近は動画サイトなどが充実し、CADに挑戦するハードルも下がっているといえます。独学でスキルを習得することもできますので、CADオペレーターを目指している人は、是非一度挑戦してみると良いでしょう。 また、独学以外にもスクールに通うという方法もあります。スクールは先生に直接質問ができるというメリットもあります。自分に合う方法を探してみましょう。
トライアローは、主に建設・通信・ITに強い技術系の派遣会社です。 CADオペレーターの案件も多く取り扱っておりますので、これからCADオペレーターを目指していきたい方やこれまでの経験を活かして働きたい方はお気軽にお問い合わせください。
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