IT業界とは?5つの分類とその特徴、IT業界の職種を解説!

公開日:2024/09/17 最終更新日:2024/09/17

IT業界とは?5つの分類とその特徴、IT業界の職種を解説!
IT業界は、現代社会において欠かすことのできない重要な産業の一つです。私たちの生活に深く浸透しているスマートフォンやパソコン、インターネットなどは、全てIT業界の発展によって支えられています。
また、IT業界は日々進化し続けており、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、ビッグデータ解析など、新たな技術が次々と生み出されています。これらの技術は、私たちの生活をより便利で豊かにするだけでなく、ビジネスの在り方そのものを大きく変えようとしています。

そんなIT業界で働くことは、多くの人にとって魅力的なキャリアパスの一つとなっています。しかし、IT業界と一言で言っても、その内容は多岐に渡ります。ソフトウェア開発からインターネットサービス、通信インフラの構築まで、様々な分野が存在するのです。
本記事では、IT業界の現状や働くメリット、5つの主要な分類と特徴、代表的な職種などについて、私の経験も交えながら詳しく解説していきます。IT業界に興味がある方、IT業界で働くことを考えている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

IT業界とは?

IT業界とは、情報技術(Information Technology)を活用して、情報の収集、処理、管理、通信などを行う産業の総称です。具体的には、コンピューターやソフトウェア、インターネット、通信ネットワークなどに関連する企業や組織が属する産業分野を指します。
IT業界は、私たちの日常生活やビジネスに欠かせない存在となっています。例えば、スマートフォンやタブレット端末、パソコンなどのデバイスを開発・製造しているAppleやSamsungなどの企業は、ハードウェア分野のIT企業です。また、GoogleやYahoo!、LINEなどが提供する検索エンジンやポータルサイト、コミュニケーションツールは、インターネットサービス分野のIT企業が担っています。

IT業界の現状

近年、IT業界は著しい成長を遂げています。国内のIT市場規模は、2021年に14兆8,000億円に達し、2025年までに18兆2,000億円まで拡大すると予測されています(出典:富士キメラ総研)。この成長の背景には、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進やクラウドサービスの普及、AIやIoTの活用拡大などがあります。
また、コロナ禍をきっかけにリモートワークが急速に広がったことで、クラウドサービスやWeb会議ツールなどの需要が高まり、IT業界の重要性がより一層認識されるようになりました。
世界に目を向けても、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)に代表されるIT企業が経済を牽引しています。これらの企業は、イノベーティブなサービスを次々と生み出し、私たちの生活やビジネスに大きな影響を与え続けています。
このように、IT業界は日本経済のみならず、世界経済においても非常に重要な位置を占めており、今後もさらなる発展が期待されています。

IT業界で働くメリット

IT業界で働くことには、多くのメリットがあります。以下に、主な3つのメリットを挙げます。

今後も需要が続く

前述したように、IT業界は今後も成長が見込まれる有望な産業です。デジタル化の進展によって、IT人材の需要は増え続けています。実際、経済産業省の調査によると、2030年までにIT人材が最大79万人不足すると予測されています。つまり、IT業界で働けば、長期的に安定した雇用が期待できるのです。

人材が不足している

IT人材の需要が高まる一方で、供給は追い付いていないのが現状です。特に、高度な技術力を持つエンジニアや、プロジェクトをマネジメントできる人材は慢性的に不足しています。そのため、IT業界では転職市場が活発で、優秀な人材ほど良い条件で働くチャンスに恵まれています。

柔軟な働き方がある

IT業界は、リモートワークを取り入れている企業が多いことでも知られています。プログラミングやWebデザインなどの仕事は、必ずしもオフィスで行う必要がありません。自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、自分の好きな場所で働くことができるのです。
また、フレックスタイム制を導入している企業も多くあります。自分の生活スタイルに合わせて、働く時間帯を調整できるため、ワークライフバランスを保ちやすいのが特徴です。

IT業界の5つの分類と特徴

IT業界は大きく以下の5つに分類することができます。それぞれの分野の特徴や代表的な企業を見ていきましょう。

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界は、コンピューターやスマートフォンなどで動作するアプリケーションやシステムを開発・販売する分野です。オペレーティングシステム(OS)やオフィスソフト、業務用アプリケーションなどが含まれます。
代表的な企業としては、Microsoft(Windows、Office)、Oracle(データベース管理システム)、SAP(業務用ソフトウェア)などが挙げられます。国内では、ソフトバンクグループ傘下のSBテクノロジー、サイボウズ、ジャストシステムなどが有名です。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、コンピューターや周辺機器、スマートフォン、家電製品などの機器を設計・製造・販売する分野です。
Apple(iPhone、Mac)、Samsung(Galaxy、半導体)、Sony(PlayStation、センサーカメラ)などはハードウェア業界で大きなシェアを持っています。

インターネット業界

インターネット業界は、インターネットを活用した様々なサービスを提供する分野です。検索エンジン、ポータルサイト、ECサイト、SNS、動画配信サービスなどが含まれます。
サービスが多様化している近年は、Google(検索エンジン、YouTube)、Amazon(EC)、Meta(Facebook、Instagram)、Netflix(動画配信)などが業績を伸ばしています。国内では、ヤフー、楽天、LINEなどが有名です。

通信業界

通信業界は、インターネットなどのデータ通信や、電話などの音声通信を支えるインフラを提供する分野です。通信キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンクなど)や通信機器メーカー(Cisco、富士通、NECなど)が含まれます。
5Gの普及によって、高速・大容量・低遅延の通信が可能になり、IoTやスマートシティなどの新たなサービスが生まれています。

情報処理サービス業界

情報処理サービス業界は、システムの設計・開発・運用・保守などを請け負う分野です。SI(システムインテグレーター)と呼ばれる企業が中心で、客先常駐型の開発が多いのが特徴です。
日本の企業として、NTTデータ、富士通、日立製作所、野村総合研究所などが挙げられます。

IT業界における代表的な職種

IT業界には、様々な職種がありますが、大きく分けると「エンジニア」と「バックオフィス」の2つに分類できます。それぞれの職種の特徴や具体的な仕事内容を見ていきましょう。

エンジニア

エンジニアは、IT業界の中核を担う技術者です。ソフトウェアの開発、インフラの設計・構築、セキュリティ対策など、様々な分野で活躍しています。以下に、代表的なエンジニアの職種を紹介します。

  • プログラマー
    ソフトウェアやアプリケーションを開発するエンジニア。プログラミング言語を使って、設計書に基づいてコードを書きます。
  • システムエンジニア(SE)
    顧客の要望を踏まえて、システムの設計・開発・運用を行うエンジニア。プロジェクトをマネジメントする役割も担います。
  • ネットワークエンジニア
    社内LANやWAN、インターネット接続などの通信ネットワークを設計・構築・運用するエンジニア。
  • セキュリティエンジニア
    サイバー攻撃への対策や、情報漏洩の防止など、システムのセキュリティを守るエンジニア。
  • データサイエンティスト
    ビッグデータを分析し、価値ある情報を導き出すエンジニア。統計学や機械学習の知識が必要とされます。

バックオフィス

バックオフィスは、エンジニアを支える役割を担う職種です。営業、マーケティング、人事、経理など、様々な部門があります。以下に、代表的なバックオフィスの職種を紹介します。

  • 営業
    IT製品やサービスを顧客に提案し、売上を上げる職種。技術的な知識が必要とされます。
  • マーケティング
    市場調査や商品企画、宣伝など、製品やサービスの販売戦略を立案する職種。
  • 人事
    採用活動や人材育成、労務管理など、社員に関する業務を行う職種。
  • 経理
    財務諸表の作成や予算管理、税務処理など、会社の財務を管理する職種。

バックオフィスは、エンジニアとは異なるスキルが求められますが、IT業界で働く上では欠かせない存在です。営業やマーケティングは、技術動向や顧客ニーズを理解し、エンジニアと連携することが重要になります。

IT業界で働くのに向いている人

IT業界で働くのに向いている人は、以下のような特徴を持っていると言えます。

  • 論理的思考力がある
    IT業界では、システムやプログラムの設計・開発において、論理的に物事を考える力が求められます。複雑な問題を分解し、最適な解決策を導き出せる人は、IT業界で活躍しやすいでしょう。
  • 細部にこだわる
    ITの世界では、小さなミスが大きな問題につながることがあります。そのため、細部までこだわり、ミスを見逃さない丁寧な作業ができる人は、IT業界に向いていると言えます。
  • 新しい技術への興味・関心がある
    IT技術は日進月歩で進化しています。常に新しい技術や知識を吸収し、自らのスキルを更新していく意欲が必要です。新しい技術にアンテナを張り、学ぶ意欲の高い人は、IT業界で長く活躍できるでしょう。
  • コミュニケーション能力がある
    IT業界では、チームでプロジェクトを進めることが多くあります。エンジニア同士、またはエンジニアとバックオフィスとの連携が欠かせません。自分の意見を明確に伝え、相手の意見を適切に理解できるコミュニケーション能力が求められます。

以上のような特徴を持っている人は、IT業界で活躍できる可能性が高いでしょう。ただし、これらは絶対条件ではありません。大切なのは、自分の強みを生かしながら、苦手な部分を補っていくことだと思います。そして何より、IT業界で働くことへの興味・関心を持ち続けることが重要です。

IT業界で求められるスキル

IT業界で働くために必要なスキルについて、初心者にもわかりやすく説明します。

エンジニアに求められるスキル

  1. プログラミング言語の知識
    プログラミング言語とは、コンピュータにどのような動作をさせるかを指示するための言語です。エンジニアは、この言語を使ってシステムやアプリケーションを開発します。Java、Python、C++などの言語がありますが、これらはそれぞれ特徴や用途が異なります。自分が携わる分野に応じて、必要な言語を学ぶことが大切です。
  2. フレームワークやライブラリの活用
    フレームワークやライブラリは、プログラミングの効率を上げるための道具のようなものです。予め用意された部品を組み合わせることで、素早くシステムを開発できます。例えば、ウェブサイトを作る際によく使われるRuby on RailsやLaravelは、Webアプリケーション開発用のフレームワークです。
  3. クラウド技術の理解
    クラウドとは、インターネット上でサーバやストレージ、アプリケーションなどを利用できるサービスのことです。自分でサーバを用意しなくても、必要な機能を使えるのが利点です。代表的なクラウドサービスとして、AWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud Platformがあります。これらの仕組みや使い方を理解することが求められます。
  4. セキュリティ対策の知識
    セキュリティ対策とは、システムへの不正アクセスや情報漏洩を防ぐための措置のことです。暗号化(データを読めないように変換すること)、認証(本人確認)、アクセス制御(権限に応じた使用制限)など、基本的な対策方法を知っておく必要があります。
  5. データベースの設計・運用
    データベースは、大量のデータを効率的に管理するためのシステムです。Excelの表のようなイメージで、行と列でデータを整理します。MySQL、PostgreSQLなどのリレーショナルデータベースや、MongoDB、Redisなどの新しい形式のNoSQLデータベースがあります。システム開発では、目的に合ったデータベースを選び、適切に設計・運用することが重要です。

以上が、IT業界で求められる主なスキルの初心者向け解説です。これらのスキルは、実際の開発業務を通じて徐々に身につけていくことになります。まずは基礎的な知識を学び、そこから専門性を深めていくとよいでしょう。

IT業界の今後

IT業界は、今後もさらなる発展が見込まれる産業だと言えます。以下に、IT業界の将来展望について、私の考えを述べていきます。

  1. DXの加速
    コロナ禍をきっかけに、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。リモートワークの普及や、オンラインでの営業・サービス提供など、ビジネスのデジタル化が進んでいます。この流れは今後も続き、ITの重要性がさらに高まっていくでしょう。
  2. AI・IoTの発展
    人工知能(AI)や、モノのインターネット(IoT)は、今後も大きな発展が期待される分野です。AIは、ビッグデータ解析や自然言語処理、画像認識など、様々な領域で活用が進んでいます。IoTは、センサーやデバイスを通じて、あらゆるモノがインターネットにつながる世界を実現しつつあります。これらの技術は、私たちの生活やビジネスを大きく変えていくと予想されます。
  3. 5G・6Gの普及
    高速・大容量・低遅延の通信を可能にする5Gは、今後さらに普及が進むでしょう。5Gの登場により、リアルタイムでの高精細映像配信や、自動運転、遠隔医療など、新たなサービスが生まれることが期待されています。さらに、次世代通信である6Gの研究開発も始まっており、IT業界は常に進化し続けています。
  4. セキュリティ需要の高まり
    デジタル化が進む中で、サイバー攻撃のリスクも高まっています。個人情報の漏洩や、ランサムウェア被害など、セキュリティ事故は後を絶ちません。そのため、セキュリティ対策の重要性が今後さらに高まり、セキュリティエンジニアの需要が増加すると予想されます。
  5. IT人材の不足
    IT業界の発展に伴い、IT人材の需要はさらに高まることが予想されます。一方で、ITスキルを持つ人材の供給は追い付いていないのが現状です。今後は、大学などの教育機関とIT企業が連携し、IT人材の育成に力を入れていく必要があるでしょう。また、女性やシニア層など、多様な人材が活躍できる環境づくりも求められます。

IT業界の今後はAIやIoT、5G・6Gなど、新しい技術が次々と登場し、常に変化し続けています。この変化の波に乗り、新しい価値を生み出していくことが、これからのIT業界で求められると思います。

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