システムエンジニア(SE)の平均年収は?20代で高収入を目指すには?

公開日:2023/05/01 最終更新日:2023/05/01

システムエンジニア(SE)の平均年収は?20代で高収入を目指すには?

システムエンジニアとして働いていて周囲の年収相場を知りたいという人や、システムエンジニアでの転職活動をするにあたり年収相場を知りたいという方も多いのではないでしょうか。これからシステムエンジニアを目指していこうとする方にとっても気になるテーマの一つだと思います。
今回は平均年収や高年収を目指すためのポイントを紹介します。
平均年収額参考:厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況別ウィンドウ


システムエンジニアの平均年収とは?

システムの設計や構築、運用といった開発に関わる全ての工程に携わるのがシステムエンジニアの仕事です。仕様書に基づいてプログラミングするという、構築のみを担当するプログラマーと担当する業務は異なりますが、兼任している人もいます。
今やほとんどの職場と関わりがあると言っても過言ではない仕事でありますが、その雇用形態はさまざま。そんなシステムエンジニアの平均年収の相場を解説します。

平均年収の相場

平均年収額参考:厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況別ウィンドウによると、システムエンジニアの平均年収は522.9万円です。
※平均年収の計算方法:「決まって支給する月給給与」×12ヶ月+「年間賞与」の金額で計算されています。
システムエンジニアよりさらに上流工程やプロジェクト全体の管理を担当するシステムコンサルタントやプロジェクトマネージャーの平均年収は733.6万円となっています。
しかし、システムエンジニアなら誰でもこの金額がもらえるというわけではありません。あくまで平均年収であり、働き方や環境、スキル次第で年収は決まります。経験や年齢などにより400万~700万程度の年収となることが多いです。

システムエンジニアの平均年収とは?

20代の場合

平均年収は、20代前半で322.1万円、20代後半で407.6万円程度です。
20代はまだ経験が浅いため、先ほどの平均年収より低めの水準となります。特に20代前半は新卒などで入社したばかりの人も含まれ、最初の賞与が出ないケースもあるため平均金額を下げています。特に20代前半は、プログラマとして活躍している段階のケースが多いです。

30代の場合

平均年収は、30代前半で500.7万円、30代後半で577.9万円程度です。
30代は経験・スキルを積み、リーダーなど上に立つ立場になることもあります。スキルや働き方次第では、さらに高い水準の年収も目指せるようになります。
また、正社員としてだけでなく、フリーランス等の働き方も可能になり始めます。

40代以上の場合

平均年収は、40代前半で643.7万円、40代後半で631.5万円程度です。
50代となると、50代前半で653.0万円、50代後半で701.8万円程度です。
現場で働くというより管理職になっているケースもあり、その場合役職手当がつきます。管理する立場として管理業務などSEとしての業務以外のスキルは求められますが、その分企業によっては高年収が狙えます。

経験年数別の平均年収

システムエンジニアはスキルや経験が給料に繋がりやすい職種の一つです。経験が多いほど評価されるため、経験年数によっても平均年収が異なります。

経験1~4年 平均年収398.2万円
経験5~9年 平均年収462.7万円
経験10~14年 平均年収550.8万円
経験15年以上 平均年収594.7万円

経験15年以上となると、システムエンジニアからさらに上流工程であるプロジェクトマネージャーなどにキャリアアップしている人も多いですが、こちらの年収はシステムの仕様決定や設計、プログラミングの仕事に従事している方で計算しています。

企業規模別の平均年収

経験年数だけでなく、会社や事業所の規模でも年収が異なります。

1、000人以上の規模の事業所 平均年収626.7万円
100人~999人規模の事業所 平均年収513.7万円
10~99人規模の事業所 平均年収464.1万円

勤める事業所の規模によって大きく差がありますが、組織の人数が異なることで担当する業務領域や業務量が異なることが起因します。
大きな企業になるほど、管理ポジションに求められる役割が大きくなります。そして大きな企業ほど、平均より高年収となる管理ポジションの人数も増えるため、平均金額を押し上げ、高くなる傾向にあります。
また、業種によっても年収の水準が異なり、金融系や組み込み系、メーカー系などによっても年収の水準は変わってきます。

年収に影響する他の要因

ここまで、実際の数字を基にした平均年収の違いについて解説しました。その他にも年収金額の差となる要因がありますので、解説いたします。

雇用形態

雇用形態は、正社員の他に契約社員、派遣社員、パート・アルバイトがあります。
時給制となるパート・アルバイトは他の形態と給料が低くなる傾向があります。しかし、フリーランスの様に事業委託にすることで正社員よりも高い給与水準で働く方もいらっしゃいます。
安定性のある正社員が良いと感じる方も多いと思いますが、雇用形態は「自分がどのように働きたいか」も重要となります。
例えば、出来るだけ一つのところで同じメンバーと長く働きたいと考えるのであれば正社員や契約社員が良く、様々な案件に関わりいろいろな経験を積みたいと考えるのであれば、派遣としてプロジェクト毎に働く方法もあります。自分の時間を有効活用して働くのであれば、パートやアルバイトという選択肢もあります。
給料も大事ですが、自分がどのように働きたいかということも考えて雇用形態を選ぶと良いでしょう。

地域

地域も年収の差がある一つです。
地域によって賃貸マンションの価格が異なるように、年収にも差があります。
給与算出の指標の一つとなるのが最低賃金ですが、最低賃金は住宅や食料等の生活費の高低により差があります。最低賃金の高いエリア(=住宅や食用等の生活費が高いエリア)である関東(特に東京)は平均年収が高い傾向にあります。
より高い給与で働くには東京が良いことになりますが、その分家賃や物価も上がるので注意が必要です。

システムエンジニアの将来性

現状の年収相場は分かっても、将来性や今後の需要について気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
システムエンジニアを含むIT系人材は、慢性的な人不足と言われていてこれからも多くの人材が求められると考えられています。特にシステムエンジニアを含むITエンジニアは高い採用ニーズがあり、政府が進めているDX(デジタルトランスフォーメーション)化に対しても、システムエンジニアは欠かせない職種の一つです。
そのため今後の将来性としても、年収水準の高い職種と考えられます。

しかし、現在AIによるプログラミングや、プログラミング言語をあまり用いないローコード開発・ノーコード開発も進んでいます。常に新たな技術の情報や知識を収集し、必要とされる人材となれるように勉強をしていくことが求められます。

年収上げる方法とは

では、システムエンジニアとして働いていく中で、年収を上げるにはどうすればよいのでしょうか。
システムエンジニアが年収を上げるために必要な知識や経験・スキルを紹介します。いずれか一つを行うのではなく、いくつかを組み合わせるとより良いです。

技術力を高める

まずはシステムエンジニアとしての技術力を高めることです。新しい技術や言語、フレームワークについて学習し、企業に貢献できる価値を増しましょう。実際に新たに習得した技術を利用したプロジェクトに参加できると尚良いです。

プロジェクトリーダーやマネージャーになる

システムエンジニアとしてだけでなく、プロジェクトリーダーやマネージャーなどへ昇進することで年収を上げることが出来ます。顧客の経営上の課題を解決するための、システムの構築を企画を進めるプロジェクトの責任者となるポジションです。
管理の立場となるため、顧客とのコミュニケーションから人員の管理、予算や納期、スケジュールの管理、トラブルが起きた場合の対応等、幅広いスキルが求められます。

一般的に、プロジェクトの企画段階や意思決定への関与が高ければ高いほど、上流工程にいけばいくほど給与が上がります。さらに最近では、プログラミングなどの作業的な部分は、インドや中国などといった安価に発注することができる海外への企業を利用するオフショア開発も増えています。技術者としての知識や技量も必要ですが、今後のシステムエンジニアには、マネジメント能力も求められると言われています。

プロジェクトリーダーやマネージャーを目指すのであれば、経営側の視点を身につけると良いでしょう。プロジェクトに対して、全体を見て課題や問題の把握をできるように、各業務フロー等の理解を深めましょう。

コミュニケーション能力を向上させる

コミュニケーション力の向上も重要なことの一つです。システムエンジニアは、プロジェクトのメンバーや上司、顧客等、コミュニケーションをとることが多い職種です。コミュニケーション力を身につけることで、仕事の効率や組織内、顧客からの評価が上がる可能性も高いです。

また、顧客からの要望のヒアリング力や分析力、問題解決力もコミュニケーション力の一つと言えます。特に、SIerで勤務していて顧客からの要望を基に開発をしている場合は、顧客が求めていることを正確に読み取り問題解決につなぐことが出来れば、システムエンジニアとして周囲と差をつけることが出来ます。

専門分野を磨く

マネジメントよりプレイヤーとして働いていきたい方にお勧めです。プログラミング言語やフレームワーク、データベース等、システムエンジニアは幅広い知識が求められますが、その中から得意な分野を見つけ、その分野に関する専門性を高めることも大事です。「○○の分野と言えばこの人」というようなポジションになることが出来れば、社内及び顧客から無くてはならない存在となることができ、収入の増加につながる可能性があります。

資格を取得する

企業によっては、資格手当などを定めているところもあります。資格を取得することで、その手当を受けることが出来るようになる可能性があります。
また、転職活動をする際にも有利に働くことがあるので、自分の持っている知識やスキルの証明として、資格を取得すると良いでしょう。
前述の専門分野に合わせた資格の取得を目指すこともおすすめです。

<おすすめの資格>
・応用情報技術者試験
・プロジェクトマネージャー試験
・システムアーキテクト試験
・ITストラテジスト

転職が必要になる場合もある

どうしても今の会社では希望条件を実現できないこともあります。その場合は転職を視野に入れることもおすすめします。他の企業に転職をすることで年収アップのチャンスがあるだけでなく、異なる業界や分野にチャレンジし、新たなキャリアパスも見出せます。

まとめ

システムエンジニアは他の職業と比べ、高水準の年収を誇っています。しかし、経験やスキルが重要となる職業ですので、継続した知識やスキルの習得が必要となります。特にトレンドの技術の変化が激しい業界ですので、技術トレンドや市場動向の把握も求められます。
昨今ではAIによるプログラミングやローコード開発、ノーコード開発なども進んでいます。年収を上げるためには、管理力や専門性を身につけ、ニーズの尽きない人材になると良いでしょう。

お仕事をお探しの方

エンジニアとして働く上でお勧めしたい働き方として、「技術者派遣」という働き方があります。技術者派遣は自分の希望やスキルに基づいたプロジェクトの紹介をしてもらえるため、キャリアプランを元に業務の内容を選ぶことも可能です。そのほか、「家族がいるから離れた地域にはいきたくない」など働き方の希望も加味したうえでプロジェクトを探してもらえます。自分でプロジェクトを探す手間が省けることもメリットの一つです。

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